kusazukikaasan’s blog

植物、育児、食べ物、暮らし

白詰草について 効能や物語

白詰草

クローバーと白詰草は別の植物だと思っていたのは私だけでしょうか。
子供の頃はご利益を信じて四葉のクローバーを探し、白詰草では冠を作って遊ぶなど、どちらも馴染み深い野草でありながら両者の根っこが同じだと気づいたのはつい数年前の事です。
更に、ハーブとして利用できると知ったのは数時間前。
クローバーは食べれると知っていたけれど、え、薬効まであるってか!?
と、本を調べてビックリしました。
それでは、以下に白詰草についてまとめてゆきます。

名前

白詰草シロツメクサ、クローバー、ツメクサ、オランダゲンゲ

学名

Trifolum repens

マメ科シャジクソウ属

分布

日本全域に生息し、草地や道端に多い。

成分

タンニン

緑茶やワインの苦味成分でもあるタンニン。抗酸化作用、抗ガン作用、抗菌作用、抗ウィルス作用。更に、血中コレステロールを下げて、動脈硬化や高血圧を防ぎます。また、脂肪を分解してエネルギーに変換する作用もあるので肥満予防にも役立ちます。
ちなみに、タンニンの(Tan)は、皮をなめす、という英語の語源であり、その名の通り、タンニンには収れん作用(皮膚を引き締める)もあります。

フラボノイド(クエルセチン)

抗酸化作用により、活性酸素の働きを抑制して血小板の柔軟性を失わないようにするため、血流を改善し、血栓の予防に役立ちます。
血管の柔軟性を保ちます。
血管内のコレステロールの蓄積を防ぎます。血糖値の上昇を抑えます。
抗炎症作用、抗ヒスタミン作用により、関節痛やアレルギー症状の緩和が期待できます。

クマリン

香り成分。
鎮静作用があります。

作用

止血
去痰
鎮静

適応

出血症状

風邪
吹き出物
痛風

毒性

白詰草はそこら中に生えているので、子供がうっかり口にしやすいですよね。そんなわけで、毒性はどの程度のものか調べてみました。
以下は全てインターネットからの情報をまとめたものです。

シアン化合物(青酸カリウムとも呼ばれている)の含有が高いものがあるので、大量摂取は避ける事。とありました。
症状としては、嘔吐や下痢。
まあ、死ぬ心配はなさそうかな・・・。なので、小さな子供が知らない間にモグモグしていた場合は、慌てて病院に駆け込む心配は無さそうですが、少し様子を見ておいた方がいいのかもしれませんね。
クローバーは草食動物が牧草としてばくばく食べてるイメージもありますが、やはり食べ過ぎると病気になるとか。
この毒成分は熱処理で分解可能なので、食べたいなら加熱をきちんとして無害化してから食べたほうが賢明とか。
もしくは、しっかり乾燥させる事。この毒成分は時間の経過とともに低くなり無害化が期待できるそうです。
ちなみに、発芽して間もない若葉は無毒なので大丈夫らしいですよ。
そういえば、シアン化合物といえば青梅が有名ですね。これも、処理法や摂取時期を間違わなければ問題なく食べれますよね。

また、香り成分にはクマリンが含まれているため、大量摂取は避けること。と、ありました。
症状は、肝毒性があるので、肝障害を起こします。
ただし、アカツメクサはこの含有量が少ないとのこと。
ちなみにこのクマリン、桜の葉っぱの香り成分と同じです。
桜餅は葉っぱも食べたりしますし、やっぱり少量なら何ら問題無さそうですね

つまり、食べたければ新鮮なものを火を通して食べる。過剰摂取注意。という事で解決しそうです。

物語

原産はヨーロッパや北アフリカ。そして、イタリアやオランダで栽培され、日本には江戸時代にやってきました。
オランダからガラス製品を輸入する際に緩衝材として乾燥させた白詰草が使われていた事から、日本でこの名前がついたそうです。
箱を開けたらガラス製品と一緒に白詰草がいっぱいになっている様子は素敵だったでしょうね。
そこからは、北海道などで牧草用に大量に栽培され、広く帰化するようになりました。
日本では食用のイメージの薄い白詰草ですが、西洋ではメディカルハーブとして用いられたり、花をパンに入れて焼きあげたりと料理にも積極的に使われているようです。シロツメクサのパン・・・なんだかメルヘンチックですねぇ。
また、同族のアカツメクサ(レッドクローバー)はイソフラボンの含有量が多く、女性のホルモンバランスの調整などにも一役買っています。

1ページ絵本

小人魔女のオーバさん。草むらで、まだ新しい白詰草のかんむりを見つけました。
クローバーは近所のお母さん犬に、お乳を分けてもらって、ポタージュスープを作って今日の夕食に。花の部分はパンに練り込んだり、ジャムにしても良さそうです。
オーバさんは相棒のホウキくんと、その冠を持って帰ることにしました。
力持ちのオーバさんは楽々ずんずん運べます。だけどホウキくんは少し重そう。
家まではもう少し。がんばれホウキくん。
f:id:kusazukikaasan:20180717204004j:plain